Flutter SDK のインストール (macOS)

ここでは macOS 上に Flutter SDK をインストールする方法を説明します。

ホームディレクトリ以下の ~/development 内に Flutter でのアプリケーション開発環境を構築します。

1. Flutter SDK のダウンロードと展開

Flutter のサイトから SDK を zip ファイルでダウンロードします。

2019年11月時点で最新は flutter_macos_v1.9.1+hotfix.6-stable.zip です。このファイルが ~/Downloads ディレクトリにダウンローされているとします。

% cd ~
% mkdir development
% cd development
% unzip ~/Downloads/flutter_macos_v1.9.1+hotfix.6-stable.zip

これで zip ファイルの展開が始まります。

セキュリティの警告の対処

zip ファイルの展開の最中にも次のようなセキュリティの警告メッセージが表示される場合があります。

警告メッセージ: "idevice_id" cannot be opened because the developer cannot be verified. macOS cannot verify that this app is free from malware. (参考訳: 開発者を確認できないので、"idevice_id" は開ませんでした。macOS はこのアプリケーションがマルウェアではないことを確認できません。)

これは macOS Catalina (10.15) からセキュリティの要件が厳しくなったことに伴うものです。 SDK 内のツールで Apple デベロッパキーで署名していないものがあるために、プログラムの実行時にセキュリティの警告が表示される場合があります。

この警告ではプログラムをゴミ箱に移動するか、キャンセルするか選択させていますが、 プログラムをゴミ箱に移動してしまったら SDK が正常に動作しません

この場合は、上の警告メッセージでキャンセルをクリックし、直ちにシステムのプリファレンスからセキュリティとプライバシー (Security & Privacy) の設定を開きます。

すると、次のように例外的に実行を許可するためのオプションが表示されているはずです。

ここで Allow anyway (許可する) をクリックします。

すると、次回からはセキュリティの警告メッセージ内に Open というボタンが表示されますので、これをクリックします。

これで "idevice_id" は実行が許可されます。

flutter run コマンド実行時などにも idevicesyslogiproxy がバックグラウンドで実行されるときに、同様のセキュリティ警告が 表示される場合があります。その場合も同様に対処してください。

2. 環境変数 PATH の設定

ターミナルで Flutter のコマンドが使えるように、環境変数 PATH にパスを追加します。 Z シェル (zsh) を利用している場合は、~/.zprofile でパスを設定します。

macOS Catalina からデフォルトのシェルが bash から zsh に変更になりました。この点については「bash から zsh への移行」をみてください。

~/.zprofile に次を追加します。(bash の場合は ~/.bash_profile です)

export PATH="$PATH:/Users/user1/development/flutter/bin"

user1 の部分はあなたのユーザーアカウント名に書き換えてください。

以前 Flutter の公式ページに従い次のように `pwd` でホームディレクトリのパスを設定していました。 しかしこれだと Visual Studio Code 内のターミナルを利用する際に認識されない場合があるようです。

export PATH="$PATH:`pwd`/development/flutter/bin"

ターミナルを起動し直すと、flutter コマンドなどが使用できるはずです。

3. ツールのプリキャッシュ

Flutter のツール類は必要に応じてダウンロードされます。あらかじめダウンロードしておくことも可能です。 次のコマンドでツールをキャッシュしておくことが可能です。

% flutter precache

4. Flutter ドクターの実行

Flutter の SDK には「Flutter ドクター (doctor)」という、環境診断ツールがあります。

これを実行することで、足りない設定やおすすめの設定、デバイスの接続状況を確認することができます。

% flutter doctor

このコマンドで フラッタードクターを実行して、表示された設定等を実行してください。

なお、flutter doctor -v オプションで、 チェックされた項目の詳細が表示されます。

以上、ここでは Flutter SDK を macOS にインストールする方法について説明しました。

ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。SNS 等でこの記事をシェアしていただけますと、大変励みになります。どうぞよろしくお願いします。

© 2024 Flutter 入門